201207 My Dad Sleeping Too Loud (hyperdub remix)について
COMPUMAが今年出したミックスCD(COMPUMA - Innervisions :CD | Newtone records (newtone-records.com) )を、移動中の車内で聴いていた際、普段あまりテクノなどを聴かない同乗者が「エンジン音かと思った」とつぶやいた。ちょうど4つ打ちすらもなくアブストラクトに低音とノイズが絡む箇所で、つまるところ車内に響くその音を「音楽」だと認識していなかったということだけど、私自身が「音楽」として「聴取」しているその音が、人によっては「音楽」と認識されないというのは面白いなと思った。
数年前に友人がSound Cloudにアップしていた曲を思い出した。曲名から推測するに、お父さんのいびきをこっそり録音し、ハイパーダブ(?)に仕立て上げたものだと思う。フィールドレコーディングしたそのままの音源(いびきそのもの)もあがってるのでそれを聴くと、確かに「お父さんのいびき」という感じでまた面白いのだけど、同時に、池田亮司的「音楽」らしさも感じられる。本人が企図していたかは別として、そもそも「音楽とは何だろう」(ポパイ?)という問いをつきつけられた気がした。
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そんなことを漠然と考えていたら数日前、古本屋で佐々木敦の「テクノイズ・マテリアリズム」を発見した。浅学で知らなかったが、まさにそういった主題について取り組んだ論考らしい。こういう運命的な本との出会いはすごくうれしい。近いうち、内容と感想をまとめられたらと思います。
※ちなみに古本屋はこちら(コメ書房 (shopinfo.jp))。富山県南砺市の田んぼのど真ん中、農家の離れを改装したクレイジーな(かつセンスの良い)お店でおすすめです。